狭い部屋の間接照明|圧迫感を抑えて広く見せる光設計の考え方

明るい昼の狭い部屋で、窓辺の低い椅子に座った女性が外光を眺め、マイクロセメントの壁を隠したコーブがやわらかく持ち上げる、狭さを感じさせない空間

modernova Research Deskです。

狭い部屋で間接照明を使うときの要点は、明るい器具を増やすことではなく、壁面・天井面・奥の角に光を配り、部屋の境界を強く見せすぎないことです。

6畳から9畳ほどの部屋では、照明器具そのものが視界をふさいだり、配線が床を横切ったりするだけで、実際の面積以上に狭く感じます。

反対に、器具を隠し、光だけを面に返すと、天井の低さや壁の近さが目立ちにくくなるものです。

部屋全体の明るさをどう確保するかは別の論点になるため、総論としての明るさ計画は間接照明で部屋を明るくする考え方で確認できます。

狭さが気になる部屋で、圧迫感を抑えながら間接照明を使うための配置と判断基準を整理する記事です。

この記事で理解を深められること

  • 狭い部屋で壁面と天井面を明るくする理由
  • 6畳から9畳で光量と器具サイズを決める見方
  • 家具裏やテレビ裏に光を隠す配置の考え方
  • 光源の露出、配線、反射面で失敗しない確認手順
目次

狭い部屋で広く見える理由

狭い部屋の間接照明は、床を強く照らすよりも、視界に入る面をどう明るくするかで印象が変わります。

一面の壁を隠した光が均一に持ち上げ、明るい壁が後退して小さな部屋に奥行きを見せる広角の構図

人は部屋の広さを床面積だけで判断していません。

壁の奥行き、天井の高さ、部屋の角の見え方、家具の陰影が重なって、空間の深さを読み取っています。

中央のシーリングライトだけで全体を均一に照らすと、床面の明るさは取りやすくなりますが、壁や角の表情が平らになり、部屋の輪郭が強く残ります。

間接照明は、その輪郭を少しぼかすための手段です。

壁面を明るくして奥行きを作る

狭い部屋で最初に見るべき場所は、床ではなく壁面です。

壁が暗く沈むと、そこが空間の終点として強く認識されます。

反対に、壁へ柔らかく光が回ると、面の存在感が軽くなり、奥行きが出ます。

コーニス照明のように壁をなめる光は、鉛直面の広がりを強調する手法です。

後付けのフロアライトやスポットライトでも、光を壁へ向ければ同じ考え方を応用できます。

壁面を照らすときは、光源を壁に密着させないことが重要です。

DR上の目安では、光源と壁の距離は15〜30cm程度を取ると、壁の一部だけが強く光る状態を避けやすくなります。

距離が近すぎると光の逃げ場がなくなり、丸いムラや強い線が見えるものです。

離しすぎると器具が部屋の中央へ出て、動線の邪魔になり、反射効率も落ちます。

狭い部屋では、壁から少しだけ離し、器具は家具の陰に寄せるという調整が現実的です。

壁紙の色も効果に関わります。

白、ベージュ、淡いグレーのような明るい面は光を返しやすく、暗色の壁は光を吸収しやすい性質があります。

同じルーメンの器具でも、明るい壁と濃い壁では体感の明るさが変わるため、器具の性能だけで判断しないほうが安全です。

天井面を照らして高さを出す

天井が低く感じる部屋では、上方向へ光を返す配置が効きます。

天井の段差に納めた暖白色のコーブが天井面を均一に洗い、控えめな天井高を高く感じさせる低い視点

コーブ照明は、光源を隠して天井面へ光を当てる手法です。

天井が明るく見えると、頭上の暗さが減り、天井面が近く迫る印象を抑えられます。

リノベーションの造作がなくても、アッパーライトや背の高いスタンドライトで天井を照らすと、近い効果を作れます。

狭い部屋では、上方向の光と低い位置の光を混ぜすぎないことも大切です。

天井面を見せたいなら、床置きの小型ライトをあちこちに置くより、壁際から上へ逃がす光を優先します。

光の重心が上がると、部屋全体の明るさを感じやすくなるものです。

ただし、天井面が光沢のある素材だったり、照明器具の裏側が映り込みやすい仕上げだったりする場合、隠したはずの光源が反射して見えることがあります。

光を当てる面は、マットな質感のほうが扱いやすい条件です。

日本の一般的な住宅では天井高が約2.4mとされることが多く、厚みのある器具は頭上の圧迫感につながります。

メインのシーリングライトを併用する場合も、厚みは15cm以内をひとつの目安にすると、天井面を低く見せにくくなります。

装飾性の強い器具を選ぶより、天井や壁へ光を返す面を確保するほうが、狭い部屋では効果が読みやすい判断です。

天井へ光を返すときは、部屋の中心に器具を目立たせるより、壁際に光源を寄せたほうが自然です。

中央に大きな照明が下がると、天井面を明るくしても、視線は器具の厚みで止まります。

壁際から上へ逃がした光は、天井と壁の境目を柔らかく見せるため、部屋の輪郭を強調しにくい配置です。

カーテンボックス付近、テレビボードの背後、背の低い収納の上など、光源を隠しながら上へ向けられる場所を探すと、後付けでも設計の自由度が上がります。

奥の角に光を置いて視線を流す

部屋に入ったとき、視線は明るい場所へ向かいやすくなります。

部屋のいちばん奥の隅にやわらかな光を置き、手前の家具の先へ視線を導いて小部屋が続いて見える構図

その性質を使うなら、入口の近くではなく、入口から見て奥の角や対角線上の壁面に光を置く方法が有効です。

明るい点が部屋の奥にあると、視線が手前で止まらず、空間の最深部まで流れます。

縦長のワンルームや、窓までの距離がある狭いリビングでは、この視線誘導が効きやすい配置です。

入口脇に背の高いフロアライトを置くと、視界の手前に明るい物体が立ちます。

奥の壁が暗いままだと、部屋の深さはそこで途切れ、狭さが強調されます。

照明器具の置き場所に迷ったら、部屋のドアから一歩入って、最初にどこへ目が向かうかを確認してください。

目線の先が家具の側面、暗い角、配線の束で止まるなら、そこに光を足すより、さらに奥の壁面へ光を逃がすほうが整いやすい状態です。

視線を流す配置では、光源が直接見えないことも条件になります。

照明器具を飾るのではなく、壁に広がる明るい面を見せると、狭い部屋でも情報量が増えすぎません。

家具の量と高さも、光の通り道に影響するものです。

DRでは、家具の総体積を部屋の広さに対して3分の1程度に抑える考え方や、生活動線として約70cm程度の余裕を持たせる見方が示されています。

この数値は一般的な目安ですが、狭い部屋で光の抜けを確認するときの基準になります。

背の高い収納が入口近くに立つと、奥の光へ視線が届く前に壁のような面が現れるものです。

どうしても高い収納を置くなら、入口から遠い壁際や視界に入りにくい側面に寄せるほうが、間接照明の効果を邪魔しにくい配置です。

背の低い家具でそろえると、窓からの自然光や壁面の反射光が奥まで届きやすくなります。

床と壁の色を近づけたり、無地に近い壁紙を選んだりすることも、境界線を細かく分断しないための条件です。

◆Research Desk のワンポイント

狭い部屋では、最初に買う器具より、最初に照らす壁を決めるほうが失敗を減らせます。入口から見て奥の壁、テレビ背面、カーテン側の壁など、視線が抜ける面から確認すると判断しやすくなるものです。

6畳から9畳の光量と器具

6畳から9畳の部屋では、明るさ不足と圧迫感の両方を避ける必要があります。

壁と天井のいくつもの光が一つの色温度でそろい、ばらつきのない連続した面として読める狭い部屋

暗くしすぎると生活しにくくなり、明るい器具を大きく見せすぎると部屋が狭く見えるものです。

判断の順番は、総光量の目安、光の色、器具の物理サイズです。

畳数別に何灯置くかという話は、部屋全体の照明計画に近くなるため、個数の考え方は間接照明の個数を決める記事で確認できます。

総ルーメンは生活光と分ける

DRでは、一般的な目安として、6畳で約2,700〜3,699lm、8畳で約3,300〜4,299lmが挙げられています。

この数値は、部屋全体の明るさを考えるための目安です。

間接照明だけで全てをまかなう数字として受け取ると、器具が増えすぎたり、光源が強く見えたりするものです。

狭い部屋では、生活に必要な光と、壁や天井を見せる光を分けて考えます。

たとえば、主照明で基本の明るさを取り、間接照明をコーナーや壁面へ分散させると、床面だけでなく空間の端にも光が回るものです。

DRには、主照明2,000lmに間接照明300lmを3灯組み合わせるような考え方が示されています。

これは固定の正解ではなく、総光量を一か所に集めず、部屋の隅へ配るための発想です。

読書やPC作業をする場所は、手元用のタスクライトで別に補います。

住宅の推奨照度は用途で異なり、居間全般、読書、食卓、寝室などで求められる明るさは変わります。

照度の単位はルクス、光束の単位はルーメンで、1 lxは1 lm/m²です。

同じルーメンでも、部屋の広さ、天井高、壁や床の反射率で体感は変わるため、一般的な目安を出発点にし、実際の部屋で調光しながら詰める進め方が現実的です。

色温度をそろえて面をつなぐ

狭い部屋で光の色が混ざると、空間が細かく分断されて見えます。

電球色の間接照明と昼白色の主照明が同じ視界に入ると、壁面、床面、家具の色が別々の光で見え、まとまりが落ちます。

色温度の一般的な整理では、電球色は約2700K、温白色は約3500K、昼白色は約5000Kです。 Panasonic: LED light color

DRでは、夜間は電球色、日中は昼白色という使い分けにも触れています。

ただし、狭い部屋でまず優先したいのは、同じ時間帯に点ける光の色をそろえることです。

同じ壁面を電球色と昼白色で同時に照らすと、面が一続きに見えにくくなります。

調光・調色できる器具やスマート電球を使う場合は、シーンごとに全体を同じ方向へ寄せると管理しやすくなります。

昼に作業する時間が長い部屋なら、主照明と手元灯を昼白色寄りにそろえ、夜は間接照明を電球色寄りにまとめると、用途の切り替えが明確です。

色温度の選び方をさらに整理したい場合は、昼と夜でどの色を使うかを分けて考えると近い論点になります。

狭さを抑える目的では、光の色そのものより、色が混在して面を分断しないことを優先するものです。

器具サイズと色で圧迫感を減らす

狭い部屋では、照明器具がインテリアの主役になるほど、空間の余白が減ります。

特に天井照明、ペンダントライト、背の高いフロアライトは、視界の中で強い物体として残りやすい器具です。

DRでは、一般的な天井高約2.4mの住宅で、メインのシーリングライトは厚み15cm以内を圧迫感を避ける目安としています。

ペンダントライトを使う場合は、傘の直径を40cm以下に抑える目安も示されています。

これらは安全基準ではなく、狭い部屋で視界をふさぎにくくするための寸法感です。

黒や濃色の大きなシェードは、光を出していない時間にも視界を分断します。

壁紙と近い白系、ガラスやアクリルのような透過性素材は、器具の存在感を抑えやすい選択です。

濃い色の器具を使うなら、DRでは直径30cm以下の小ぶりなものに限定する考え方が示されています。

器具を小さくするだけでは明るさが足りないこともあります。

その場合は、大きな器具を一つ足すより、小型の光を壁面や家具裏へ分散させたほうが、狭い部屋では整合しやすい構成です。

見せる器具を減らし、見せる面を増やすと考えると、選ぶべき照明が絞られます。

もう一つ見落としやすいのが、消灯時の見え方です。

間接照明は点灯している時間だけでなく、昼間や外出前にも視界へ入ります。

器具の脚、電源コード、電源アダプター、スイッチ部分が目立つと、点灯時の光が整っていても、部屋全体の印象は雑然とするものです。

本体色は壁や家具に近い色を選び、アダプターを床の中央へ出さないように配置すると、狭い部屋での視覚的な負担を減らせます。

照明器具を購入する前に、置きたい場所の幅、奥行き、コンセントまでの距離を測ると、後からコード処理で困りにくくなるものです。

後付けで効く配置

狭い部屋の間接照明は、造作がなくても成立します。

ローボードの背面と壁掛けテレビ台の裏に隠した暖白色ラインが壁に均一な光輪を落とす、工事のいらない後付けの近景。黒いテレビは残している

重要なのは、器具を置く場所ではなく、光源を隠せる場所を探すことです。

家具の裏、テレビの背面、ベッドの下、収納の上部、カーテン周りは、後付けでも光だけを出しやすい場所になります。

賃貸では壁や天井を加工できないことが多いため、非破壊で固定できる器具と電源方式を選びます。

後付けで試す順番は、仮置き、点灯、目線確認、配線確認、固定の順です。最初から貼り付けたり穴を開けたりせず、夜の状態で一度見てから位置を決めると、眩しさと配線の失敗を減らせます。

特に狭い部屋では、器具を1cm動かすだけで見え方が変わるものです。

テレビの縁から内側へ入れる、ベッドフレームの側面から底面へ回す、壁から15cm寄せるといった小さな調整が、光源の見え方を左右します。

昼間に位置を決めると、夜に光の線やコードが目立つことも。

仮置きの段階では、主照明を消した状態、主照明を弱めた状態、間接照明だけの状態をそれぞれ確認してください。

同じ部屋でも、食事、作業、就寝前で必要な明るさは変わります。

一つの器具に全部の役割を持たせるより、壁面の反射光、手元の作業光、足元の安全用の光に分けるほうが、狭い部屋では調整しやすい構成になります。

家具裏とテレビ裏に光を隠す

テレビ背面の壁を照らすバイアスライティングは、狭いリビングやワンルームで使いやすい配置です。

画面だけが強く明るい状態を避け、背後の壁へ光を足すことで、画面と周囲の明るさの差を小さくできるものです。

DRでは、テレビ背面に800〜1000lm程度の光を入れる目安が示されています。

これは一般的な目安であり、画面サイズ、壁の色、視聴距離で体感は変わるものです。

映像の自然な色再現性を重視する場合は6500Kの白色光、くつろぐ時間の用途なら電球色、ゲーム用途ならRGBタイプという整理もあります。

テレビ連動を考えるなら、USB給電式のテープライトが扱いやすい選択です。

貼る位置はテレビの縁ぎりぎりではなく、少し内側に寄せます。

LEDの粒が見えると、壁面のグラデーションではなく点の連なりが目立つものです。

テレビボードの背面、ソファの裏、飾り棚の下面も、同じ発想で使えます。

器具の存在を隠せる家具があるなら、そこは狭い部屋で貴重な反射光の置き場です。

配線は家具の裏へ沿わせ、床を斜めに横切らせないように処理します。

ベッド下と収納で暗部を減らす

ベッド下やソファ下に光を入れると、床面の一部に浮遊感が出ます。

家具の重さが見えにくくなるため、狭い部屋で大きなベッドを置く場合に相性のよい配置です。

設置位置は、フレームの側面ではなく、底面の内側が基本になります。

光源が横から直接見えると、間接照明ではなく眩しい線として見えてしまうものです。

DRでは、ベッド下の光は電球色2700K〜3000Kの調光機能付きが扱いやすいとされています。

夜間の足元灯として使う場合は、人感センサーを併用する方法もあります。

センサー部分だけをフレーム外の足元へ出すと、反応が安定しやすくなるものです。

クローゼットや押し入れには、電池式または充電式で人感センサー付きのLEDテープライトが向きます。

収納内部はコンセントがないことも多く、配線を伸ばすと動線や扉の開閉に干渉するものです。

枕棚の裏やハンガーパイプより上に光を入れると、衣類の出し入れを邪魔しにくく、暗い色の服も見分けやすくなります。

ベッド下も収納も、貼り付け前の掃除が欠かせません。

ほこりや油分が残ると、テープライトは数日で剥がれることがあります。

賃貸はレールとポータブルで組む

賃貸住宅では、壁や天井に穴を開けない前提で組みます。

天井の引掛シーリングやローゼットに取り付ける簡易取付式ダクトレールは、複数のスポットライトやペンダントライトを配置しやすい器具です。

スポットライトを壁へ向ければ、後付けでもコーニス照明に近い見せ方ができます。

ただし、ダクトレールは自由に見えても、耐荷重と許容ワット数の制限があるものです。

DRでは、レール自体の耐荷重は一般に約5kg程度、許容ワット数は一般に600W程度とされていますが、製品によって条件は異なります。

重いガラスシェードを複数吊るす、片側だけに器具を寄せるといった使い方は避け、取扱説明書の範囲で配置してください。

壁際やベッドサイドに高い位置の光を作りたい場合は、テンションロッドや突っ張り機構を使う方法もあります。

クリップライトや縦型のレールを組み合わせれば、壁を加工せずに光源の高さを確保できます。

コンセント式のブラケットライト、充電式ポータブルライト、小型のボールライトも選択肢です。

電気工事が必要な器具は、賃貸で勝手に導入できません。

施工や電気に関わる内容は、建物の契約、製品仕様、法令、管理規約で条件が変わるため、判断に迷う場合は管理会社や電気工事の専門家へ確認するほうが確実です。

後付け照明は、固定方法・耐荷重・発熱・電源容量を必ず確認してください。安全に関わる条件は製品ごとに異なり、一般的な目安だけでは判断できません。

ポータブルライトは、コンセントの位置に縛られない点で便利です。

窓辺、テーブル上、飾り棚、ベッドサイドなどへ移動できるため、固定照明を増やす前の実験にも使えます。

ただし、充電切れや置き忘れが起きると、必要な時間に光が足りなくなるものです。

毎日使う主力の光はコンセント式、場所を試す光や一時的な補助は充電式というように分けると、運用が安定します。

コードを完全に避けたい場所だけポータブルにする判断も、狭い部屋では現実的です。

失敗を防ぐ調整とまとめ

狭い部屋の間接照明で失敗しやすい箇所は、光源の露出、反射面の相性、配線、清掃性です。

マイクロセメントのチャンネルにLEDを完全に納め、配線も隠して光源が見えない、整った陰影目地のマクロ

点灯直後はよく見えても、座った姿勢、寝た姿勢、夜間の暗さで眩しさが目立つことがあります。

設置前に、ふだんの目線から確認するだけで、多くの違和感は避けられます。

光源と配線を見せない

間接照明の基本は、光源を見せず、反射した光を見ることです。

LEDチップ、電球、器具の裏側が直接見えると、壁面の柔らかい明るさより先に、眩しさや機械的な粒が目に入ります。

ソファに深く座った姿勢、ベッドに横になった姿勢、部屋の入口から見た姿勢で確認してください。

DRでは、日常的な目線の高さとして床から100〜120cm程度が示されています。

その高さから光源が見えるなら、家具の裏へ移す、シェードで遮る、貼り付け位置を奥へ入れるといった調整が必要です。

乳白色の電球、不透明なシェード、ルーバー付きの器具は、直接光を抑えやすい選択になります。

配線も同じくらい印象に影響するものです。

床を横切るコード、余った延長コード、見える場所の電源タップは、部屋の情報量を増やします。

狭い部屋では、視界に入る線が一本増えるだけで、床面の連続性が切れるものです。

テレビボードや大型家具の裏へ沿わせる、巾木と近い色のケーブルカバーを使う、電源タップをケーブルボックスにまとめると、光の効果が見えやすくなります。

配線処理を詳しく確認したい場合は、間接照明の配線カバーを使う考え方が近い内容です。

反射面と設置距離を確認する

光を当てる面がつやのある素材だと、隠した光源が映り込むことがあります。

ガラス、光沢タイル、つやありクロスは、点灯して初めて違和感が出ることもあります。

設置前にスマートフォンのライトや仮置きの小型ライトで照らし、光源の粒や器具の形が映らないか確認してください。

暗色の壁や吸音性の高い素材は、光を吸収しやすく、想定した明るさが出にくい条件です。

明るい色の壁なら少ない光でも面が立ち上がりますが、黒や濃紺の壁では同じ光量でも沈んで見えます。

DRでは、壁面反射の距離として15〜30cm程度の目安が示されています。

この距離は、光のグラデーションを作るための出発点です。

入隅に直接光を当てると、V字型の線がくっきり出ることがあります。

長尺のLEDテープライトを複数つなぐ場合は、器具と器具の間に隙間があると、その部分だけ暗くなるダークスポットが生まれるものです。

壁の長さと器具の寸法が合わないときは、目立ちにくい端部へ調整を寄せます。

造作や家具裏に仕込む場合は、掃除と交換の余白も残してください。

DRでは、清掃用具や手が入る開口幅として最低80mm以上の目安が示されています。

ほこりが反射面や光源にたまると、数か月で明るさが落ちます。

きれいに隠すだけでなく、あとから拭ける位置に置くことが、長く使うための条件です。

テープライトは薄くて便利ですが、貼った瞬間に完成する器具ではありません。

直線に見せたい場所では、途中でたわむと光の線も揺れます。

角を曲げる位置、電源へ戻すコードの向き、リモコンやセンサーの受信位置まで含めて仮置きしてください。

一度貼ってから剥がすと粘着力が落ちることがあるため、点灯確認、眩しさ確認、配線確認の順で進めると手戻りを減らせます。

観葉植物を照らす場合も、葉の影が大きく出すぎると壁面が騒がしく見えるものです。

光源を近づけるほど影は強く、離すほどぼけやすくなるため、影を主役にするのか、壁面の明るさを整えるのかを先に決めます。

狭い部屋で広く見せる目的なら、強い影を作るより、壁や天井に薄く広がる光を優先するほうが安定するものです。

よくある質問

狭い部屋に間接照明だけで暮らせますか?

生活内容によりますが、間接照明だけで全てをまかなうと、読書やPC作業、身支度では明るさが足りない場面があります。

壁や天井を見せる光と、手元を照らすタスクライトを分けると、狭い部屋でも使いやすくなります。

6畳なら間接照明は何個置くべきですか?

個数だけでは決まりません。

6畳の一般的な総光量の目安は約2,700〜3,699lmですが、壁の色、天井高、主照明の有無で変わります。

まず奥の壁、テレビ背面、ベッド下など、光を隠せる場所を2〜3か所確認するのが現実的です。

狭いリビングではどこを照らすと広く見えますか?

入口から見て奥の壁、テレビ背面、天井面へ逃げる壁際の光が候補です。

手前に大きな器具を置くより、奥へ視線を流す位置に光を置くと、空間の深さを感じやすくなります。

LEDテープライトは見えても問題ありませんか?

LEDの粒やテープ本体が見えると、間接照明の柔らかさより器具の存在が目立ちます。

テレビや家具の縁より少し内側へ貼り、直接目に入らない位置に調整してください。

賃貸で壁に穴を開けずに使える方法はありますか?

簡易取付式ダクトレール、コンセント式照明、充電式ポータブルライト、テンションロッドとクリップライトの組み合わせが候補です。

耐荷重、電源容量、管理規約は物件と製品で異なるため、必要に応じて管理会社や専門家へ確認してください。

狭い部屋の間接照明は、面積を変える方法ではありません。

壁面、天井面、奥の角へ光を配り、器具や配線を視界から減らすことで、部屋の境界を強く見せないための設計です。

6畳から9畳では、総ルーメンの目安を確認しつつ、生活に必要な光と空間を広く見せる光を分けて考えます。

色温度は混ぜず、器具は薄く小さく、壁や家具と同化しやすいものを選ぶと、圧迫感を抑えやすくなります。

最初の一灯は、入口から見て奥の壁か、テレビや家具の裏に隠せる場所から試してください。

そのうえで眩しさ、映り込み、配線、掃除のしやすさを確認すれば、狭い部屋でも光の失敗はかなり減らせます。

判断に迷う場合は、部屋を明るくする器具を先に増やすのではなく、暗く沈んでいる壁面と、視界に入っている配線を確認したい点です。

狭く見える原因が光量不足なのか、器具の存在感なのか、床や壁のノイズなのかを分けると、追加するべき照明の種類が変わります。

壁へ返す光で足りるなら小型の間接照明、手元が暗いならタスクライト、配線が目立つならカバーや家具裏への整理が先です。

この順番を守ると、狭い部屋に器具だけが増える状態を避けられます。

光量の不足を感じたときも、最初から大きな照明へ交換する必要はありません。

暗い角に小さな光を足す、壁へ向ける角度を少し変える、色温度をそろえるだけで、部屋の見え方が変わることがあります。

一度に完成させるより、仮置きで一か所ずつ確かめるほうが、狭い部屋では精度が上がるものです。

照明を増やす判断は、部屋の隅が暗いのか、手元が暗いのか、天井が低く見えるのかを分けてから行います。

原因を分けるほど、必要な光は少ない数に収まり、器具の存在感も抑えられるものです。

小さな部屋ほど、足す前の観察が効きます。

最後に一度、入口、ソファ、ベッドの三つの位置から見て、光源が見えず、奥の面だけが明るく見えるかを確認してください。昼と夜で差が出るため、夜の確認も欠かせません。写真を撮ると、配線や眩しさの違和感にも気づきやすくなります。

狭い部屋の光を整えたあとに残る問いは、どの光に部屋全体を支えさせ、どの光に作業や視線誘導を担当させるかです。modernovaでは、明るさを量だけでなく、照らす面と沈める部分の配分として見る立場を重視しています。リビングでの光の分け方まで広げて考えるなら、リビングの間接照明で光をどう配るかも参考になります。

ワンルームや1Kで一人暮らしなら一人暮らしの間接照明の置き方、トイレのような最小空間ならトイレの間接照明の配置と明るさもあわせてどうぞ。

同じ「限られた空間を陰影で広く見せる」発想は、和室にも応用できます。障子や床の間を生かす設計は和室の間接照明で陰影を設計する方法で扱っています。

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